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ナチュラルアイランドの物語
ナチュラルアイランドの物語vol.2『生産者とのつながり』
2025.04.24
ナチュラルアイランドがここへ辿り着くまでに生まれた
たくさんの物語の、ほんの一部をお話しします。
齋藤さんのセントジョーンズワート
■はじまりは「奇跡のハーブ」
〈ナチュラルアイランド〉の製品は北海道・倶多楽湖の清らかな水と、北の大地でたくましく育つ植物から生まれます。これから3回にわたり、ナチュラルアイランドの原点ともいえる植物に関わる人々の物語をご紹介します。
その序章を「奇跡のハーブ」とも呼ばれるセントジョーンズワートから始めましょう。
話は20年ほど前に遡ります。現在ナチュラルアイランドに勤務する横岡実が北海道の狩勝峠で偶然セントジョーンズワートの群生地を発見。横岡は当時旅行会社に勤めていましたが、セントジョーンズワートを栽培して化粧品を作る夢を描くようになりました。
その後、縁あってナチュラルアイランドの姉妹会社〈ナチュラルサイエンス〉代表の小松令以子と知り合い、製品化を見据えた本格的な栽培を構想。「化粧品に使うからには水のきれいな土地で、農薬を使わずに栽培したい」と考えていましたが、一会社員の横岡がセントジョーンズワートの量産に取り組むのは至難の業でした。
■運命の出会い、そして7年間の挑戦
あれこれ頭を悩ませていた横岡に、奇跡のハーブが不思議な縁をもたらします。
ある日夫婦で食事に出かけたところ、たまたま隣の席に座っていた妻の知人にばったり出くわしました。その人は〈道の駅 真狩フラワーセンター〉で元フローリストとして働いていた齋藤透さん。真狩村といえば羊蹄山の恵み豊かな名水の里です。運命を感じた横岡は齋藤さんにセントジョーンズワート栽培への協力を仰ぎました。
かつてブライダルブーケのデザインを手がけ、「傷ひとつない完璧な美しさ」を追求していたという齋藤さん。真狩フラワーセンターで園芸に携わるようになり、考え方が大きく変わったといいます。
「ブーケを作る時は花びらにふれるのさえものすごく気を遣っていたけれど、園芸の世界では花が咲くとどんどん切っていく。あえて切ることで次々に花を咲かせる良い株になるんです。野に咲く花は切られても踏まれても虫にかじられても、必ず花を咲かせてくれる。その姿のなんと美しく、たくましい生命力に満ちあふれていることか!花に対するイメージが一変しました」。
もともと農家ではなかった齋藤さんが横岡の依頼を引き受けてくれたのは、野の花が持つ美しき生命力を、セントジョーンズワートにも見いだしていたからかもしれません。
齋藤さんは自宅の畑にセントジョーンズワートの種をまき、雑草も抜かず、肥料も使わず、野生さながらの無農薬栽培に着手しました。
「野菜のアクや苦味は本来害虫から身を守るための成分だけど、より甘く食べやすくするために人間が手をかけてそれらの成分を排除してしまった。セントジョーンズワートも同じで、土地の雑草との競合に勝ち抜く野生本来のたくましさを維持するために、むやみに手をかけすぎないようにしようと考えていました」。
試行錯誤を重ねること7年、ようやく化粧品製造に使える生産量を確保することに成功したのです。
収穫されたセントジョーンズワートは花だけ丁寧にカット
■美しい赤は生命力そのもの
ナチュラルアイランドのセントジョーンズワートオイルは、当初からセントジョーンズワートの生産から収穫、製造まで当社社員と齋藤さんの二人三脚で行ってきました。現在は工場がある白老町の就労支援施設の方々にも製造工程をお手伝いしていただき、皆さまのもとへ大切にお届けしています。
北海道に初夏が訪れる頃、セントジョーンズワートは愛らしい黄色の花を咲かせます。その花とつぼみだけをハサミで切り取り、臼と杵で叩いてオリーブオイルに漬け込み、日光に当てたり冷暗所に保管したりを繰り返し、最後に濾過してセントジョーンズワートオイルが完成します。
その真っ赤なオイルは、齋藤さんの心をとらえた美しき生命力そのものです。
赤いオイルはパワーを秘めています
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