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ナチュラルアイランドの物語
ナチュラルアイランドの物語 Vol. 7『オオイタドリの研究』
2025.12.05
ナチュラルアイランドがここへ辿り着くまでに生まれた
たくさんの物語の、ほんの一部をお話しします。

■抜いても抜いても生えてくる!疎まれてきたオオイタドリ
ナチュラルアイランドが自社工場を置く〈ナチュの森〉がある北海道白老町虎杖浜(こじょうはま)。
「虎杖」はタデ科の多年草「イタドリ」の漢字表記です。もともとこのあたりはアイヌの人々に「クッタルシ(イタドリが群生するところ)」と呼ばれていましたが、のちに和訳されて「虎杖浜」と名付けられたといわれています。
ちなみに「クッタルシ」は、ナチュの森の水源である俱多楽(くったら)湖の語源でもあるんですよ。
イタドリは日本全土に分布しており、古くから痛みを取る漢方薬(痛取り=イタドリ)として利用されてきました。
北海道のイタドリは3メートル近くまで成長する高い草丈と大きな葉が特徴で、「オオイタドリ」と呼ばれています。人力で掘り起こすのが困難なほど土中に深く根を張り巡らせ、抜いても抜いても⽣えてくる強い生命力ゆえに「ほかの植物の⾃⽣を妨げる」ともいわれてきました。

高さ3メートルを超えるオオイタドリ
■厄介ものの「根」が毛髪と頭皮の味方に!?
2014年、ナチュラルアイランドは閉校した旧虎杖中学校の敷地を白老町から譲り受け、〈ナチュの森〉構想をスタート。工場の裏に農園をつくろうと考えた場所は鬱蒼とした原生林で、地名に違わぬオオイタドリの群生地域でした。
「これは開墾するのが大変だ...」と地元の人たちがため息をつく中、目をキラキラと輝かせていたのがナチュラルアイランドの面々でした。
当時のナチュラルアイランド代表・小松令以子(現ナチュラルアイランド取締役会長)は、頭皮と髪のエイジング悩みを感じ始めていました。研究開発チームのスタッフともども「オオイタドリの強い生命力には何か効果があるのでは?」と強い興味を抱いたのです。
さっそく産学連携を結び、約3年間にわたる共同研究を実施。
オオイタドリに含まれる成分の分析・試験を重ねた結果、根から抽出したエキスにヘアサイクルや発毛に関与する「毛乳頭細胞」の増殖活性の傾向が認められたのです。
このほか保湿に関与するヒアルロン酸合成酵素の遺伝子発現促進や抗糖化効果、抗酸化効果なども確認され、毛髪と頭皮のエイジングケアが期待できる結果に研究メンバーは沸き立ちました。
■8年の研究の末に「イタドリスカルプエッセンス」誕生
ナチュラルアイランドの研究開発チームは、オオイタドリ根エキスを配合した頭皮用スカルプエッセンスの製品開発に着手しました。
大学で生薬を研究し、毛髪診断士の資格も持つ研究員を中心に試行錯誤を重ねた末、2022年に「イタドリスカルプエッセンス」が誕生。オオイタドリの研究開始から実に8年、この間にはさまざまな苦労がありました。
オオイタドリの根は非常に太く、しっかりと張り巡らされているため、掘り起こすのも一苦労。採取後に洗って乾燥させ、木のように硬い根を小さくカットし、ノミと金槌で細かいチップ状に粉砕する作業も並大抵ではありません。
とにかく大変手間がかかるのですが、これらの一連の作業を白老町にある就労支援施設〈フロンティア〉の皆さんにお手伝いしていただくことで製品づくりが成り立っています。
苦労の末に抽出したオオイタドリ根エキスはコーヒーのような濃い焦茶色。鼻を近づけてみると生薬のような香りがして、いかにも効きそうな成分がたっぷり入っているように感じます。
イタドリスカルプエッセンスを使い続けている方なら、ご自身の髪と頭皮でオオイタドリパワーを実感していただけているのではないでしょうか。

乾燥した根は硬く、しっかりしています
■北海道と自然と共生するものづくりを、これからも
これまで厄介ものとして疎まれていた植物に着目し、知られざる可能性を引き出して有効活用する。それは自社の製品開発にとどまらず、アップサイクルの観点からも意義があると私たちは考えています。
オオイタドリの根だけでなく、葉も捨てずに製品化した野草茶「イタドリ茶」、髪にハリ・コシを与える「イタドリUVヘアミルク」も、大切な自然の恵みを無駄にしたくないという想いから生まれたもの。オオイタドリのように未知の可能性を秘めた素材が、北海道にはまだまだたくさんあります。
北海道の自然と共生するナチュラルアイランドのものづくりに、これからもどうぞご期待ください。
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