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カレンデュラ/北海道のハーブ

「カレンデュラ」ってどんな植物?特徴や効果について

2023.02.15

鮮やかなオレンジ色が美しい植物、「カレンデュラ」。 長い歴史を持つカレンデュラは、その美容効果で人々の暮らしに寄り添ってきました。 では、カレンデュラにはどのような特徴や効果があるのでしょうか?

◆カレンデュラの特徴

亜熱帯から熱帯までさまざまな地域で育つカレンデュラは、日本でも栽培しやすい植物です。
種まきや植え付けの時期は秋ごろが適しているとされていますが、発芽温度が15~20度のため、北海道では春に行います。
成長すると草高は20~50cm程度まで伸び、槍のように細長い葉が特徴的。
花の色は黄色やオレンジ色など品種によって異なりますが、ナチュラルアイランドではオレンジ色の品種のみ栽培しています。
開花期は2カ月~5カ月近くと非常に長いため、継続して花を収穫することができます。

◆聖母マリアの祭日に咲く黄金色の花!「カレンデュラ」と「マリーゴールド」は同じ花?

カレンデュラを知ると抱くのが、「カレンデュラとマリーゴールドは同じ?」という疑問。同じキク科で花の形が類似し、どちらもオレンジ色の種類もあることから混同されがちですが、2つは違う植物です。
まずは、下記の表をご覧ください。

一般名

カレンデュラ
ポットマリーゴールド
金盞花(キンセンカ)
フレンチマリーゴールド
孔雀草(クジャクソウ)
キク科 キク科
学名 Calendula officinalis(薬用の) Tagetes erecta L.
属名 Calendula  カレンデュラ属 Tagetes タゲテス属
用途 観賞、食用、化粧原料 鑑賞

ここで注目したいのは、学名。カレンデュラの学名には、薬用という意味の「officinalis」がついています。
それに対して、日本でマリーゴールドと言われる「フレンチマリーゴールド」は、観賞用のため学名に「officinalis」という言葉がついていません。
ただ、このように学名で区別するようになったのは近世になってから。それ以前は、しばしば両者は混同されていたようです。

というのも、元々"マリーゴールド"と呼ばれたのは、カレンデュラが先と言われているようです。
キリスト教において、年に何度もある聖母マリアの祭日。
開花時期の長いカレンデュラは、そのすべての時期に黄金色(Gold)に輝く花を咲かせ、これを見た初期のキリスト教徒たちが、聖母マリア(Mary)の名をとってMarigoldと呼ぶようになったそうです。
しかし、その後は、カレンデュラに似た花をも、"マリーゴールド"と呼ぶように。
そして16世紀、観賞用としてフレンチマリーゴールドが広まったことで、フレンチマリーゴールドの方を単に"マリーゴールド"と呼ぶようになり、現在までの混乱を招いています。

◆カレンダーと同じ語源⁉時を知らせる花「カレンデュラ」

一方、カレンデュラが「カレンデュラ(Calendula)」と呼ばれ始めたのは、一説によると9世紀以降。
その名前はラテン語で「月の最初の日」を意味する「カレンダエ(kalendae)」に由来し、「カレンダー」と同じ語源だと言われています。
古代ローマの月初めの日は、税や支払いの精算日。
その際の帳簿を「カレンダリウム」と呼び、やがてこの言葉が暦全体を意味するようになりました。
既出の通り、カレンデュラは開花時期の長い植物です。
特に原産国とされる温暖な北エジプトや南ヨーロッパでは、どの月も絶え間なく咲いている印象を持つ花であったことから、暦を意味する名前になったのではないかと言われています。
また、太陽に合わせるように、日が昇るとともに開花し日没時に一部の花弁が閉じるカレンデュラ。
そのことから、「時を知らせる花」としてこのように呼ばれるようになった、との説もあるようです。

◆「魔法を宿すハーブ」古くから人々の生活や健康に寄り添ってきたカレンデュラ!健康・美容に期待する効果とは

<健康>

古くから、薬草として使われてきたカレンデュラ。
その歴史は古代ギリシャ・ローマまで遡り、サソリの毒に対してなど「解毒作用」に注目された文献が残されています。
中世以降は"魔法の特性"を持つとも信じられ、「見ているだけでも邪気が流れ、目が元気になる」と考えられるなど、"お守り"のようにも扱われていました。当時の人々が、薬効の高さ以上にカレンデュラを信頼していたことが窺えるようです。
また、薬としては、皮膚の調子を整える外用薬としても注目されるように。
カレンデュラは、傷ついた皮膚や粘膜を修復し保護する働きに優れていると考えられ、第一次世界大戦や南北戦争中にも傷の消毒剤として使われています。
そのメカニズムは完全には解明されていないものの、近年の研究では、抗炎症作用をはじめ様々な効果があると示されています。
現代では、下記のような症状の際に使用することがおすすめされています。
●肌あれ / ●おむつかぶれ / ●虫刺され / ●小さな切り傷 / ●やけど

<美容>

メディカルハーブとして「皮膚のガードマン」と称されるカレンデュラは、美容においても大活躍!
その鮮やかな花の色は、高い抗酸化作用で紫外線やブルーライトから肌や目を保護する働きをもつカロテノイドの一種 "ルテイン"によるものです。
さらにカレンデュラには、肌のターンオーバーによい成分とされる"レチノール"も含まれています。
最も知られている利用方法は、カレンデュラを漬け込んだオイル。
古代エジプトでは、かの有名なクレオパトラも使用していたとか。
紫外線や摩擦、乱れた生活習慣で、気づかぬうちに刺激にさらされている私たちの肌。
そんな"日々ダメージを受ける肌のケアに"と近年再注目されているのが、カレンデュラなのです。

◆「貧乏人のサフラン!?」食用としても歴史の長いカレンデュラ

カレンデュラは、食用花としても長い歴史があります。
先述にもある通り、カレンデュラの別名は「ポットマリーゴールド
"ポット=鍋"
その名から分かるように、ヨーロッパでは古くから「エディブルフラワー(食用花)」として利用されてきました。
βカロテン、ビタミン、ミネラルが豊富で、わずかな塩味と鮮やかな天然色素を持つカレンデュラ。
特にイングランドでは、干した花びらをジャムなどに混ぜ、煮込み料理やパン生地に。
生の花びらは黄色の着色料サフランの代用として、バターやチーズの色付けにも使用されてきました。
サフランは高価なスパイスであったため、「貧乏人のサフラン」と親しみを込めた名前で呼ばれたことも。
現代では、花びらを漬け込んだオイルで料理をしたり、サラダや和え物にも使用されています。

◆「ナチュラルアイランド」は「カレンデュラ」がなくちゃ始まらない!どの時代でも色褪せない魅力のハーブ

太陽に向かって自らを主張するような、明るい花姿のカレンデュラ。
原産国のみならず、様々な地域でも育つその特性と、食品、化粧品、布の着色、薬、観賞、邪気を払うお守り等、多様な用途で長く愛されてきました。
その魅力は、現代においても色褪せることはありません。
ナチュラルアイランドでご愛顧いただいている製品は、カレンデュラが使用されているものが多くあります。
お客様からいただくお声は、
"穏やかで、ずっと使い続けたくなる" "スッと馴染むような使い心地" 
派手ではないけれど、足りないものをそっと補うようにお肌を労わってくれる存在です。
私たちが信頼をおくハーブの魅力を、この機会に少しでも知っていただけば幸いです。

ナチュラルアイランドの公式YouTubeチャンネルでは、北海道の自社農園で栽培するカレンデュラについてもご紹介しています。あわせてご覧ください。
YouTube:【北海道のハーブ】有機栽培にこだわったカレンデュラ

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