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セントジョーンズワート/北海道のハーブ

「セントジョーンズワート」ってどんな植物?特徴や効果について

2023.01.26

心と体の緊張をほぐすハーブ「セントジョーンズワート」 その多彩な効果から、古代より医療にも使われてきました。 ここでは、そんなセントジョーンズワートの特徴や効果を分かりやすく紹介いたします。

セントジョーンズワートとは

セントジョーンズワートは、成長すると1m程度の草丈にもなる多年草ハーブ
6月の終わり頃には、かわいらしい黄色い花を咲かせます。
ヨーロッパ原産ですが、現在では日本の一部地域でも野生化したセントジョーンズワートを見ることができます。(北海道では7月中頃に開花)
学名はHypericum perforatum(ヒペリクム・ペルフォラツム)。和名はセイヨウオトギリソウ(西洋弟切草)。
古代ギリシャでこの花が「悪魔よけの像」の上に置かれていたことから、学名は「像の上」を表現するとされるヒペリクムになったとの説があり、ヨーロッパでは紀元前から民間療法など医療に用いられてきました。
また、延命や火災、精神疾患など、悪いことから身を遠ざけるための儀式で使用されるなど、古くから精神的な意味でも「魔よけの植物」として親しまれてきたようです。

「花の蕾を触ると指が真っ赤に⁉」セントジョーンズワートの特長とは

セントジョーンズワートは、丸く直立した茎に黄色の可憐な花が咲くハーブ。
日当たりのよい草地を好み、花はレモンのような香りがします。
そして一番の特徴といえば、かわいらしい黄色い花びらやその蕾をこすると、予想外にも指が鮮やかな赤で色づくこと。
花びらをよく見ると、小さな黒点で縁取られているのが見て取れますが、これが有効成分を含む赤い色素の分泌腺です。

民間薬として2000年以上の歴史!セントジョーンズワートに期待する効果とは

古代ギリシャの時代から、傷や打撲、やけどの治療に使われ、スピリチュアルな力があるとも信じられていたセントジョーンズワート。
中世では、十字軍の遠征において傷ついた兵士を癒すために使われていたとも言われています。
また、17世紀後半にはアメリカの医療用ハーブとして処方され、現在ドイツではセントジョーンズワートエキスが医薬品として認可されています。

となると、セントジョーンズワートが人々の健康に寄り添ってきた歴史はざっと考えても2000年以上。
今や、メディカルハーブとしての実績が高いと言わざるを得ません。
昔から積み重ねられた健康に対する評価から、今では、次のような効果が期待できると言われています。 

●体の緊張(コリ)をほぐす / ●肌にうるおいを与える / ●生体リズムを整える / ●眠りを深くする / ●筋肉痛を予防する

また、セントジョーンズワートにはヒペルフォリンという成分が含まれており、この成分には抗うつ作用があるともいわれています。

セントジョーンズは人名⁉ハーブ名の由来について

皆様は、「洗礼者ヨハネ(英語名St. john the Baptist)」をご存じでしょうか。
イエス・キリストに、キリスト教の洗礼を施したといわれる聖人です。
諸説ある中の一説では、このハーブの花が彼の誕生日(6月24日)頃に満開になることにちなみ、「セントジョーンズ」+「ワート(中世英語で植物の意)」と呼ばれるようになったと言われています。
では、なぜこのような名が定着したのか想像してみましょう。
中世医療の中心の一つは、修道院の僧侶たち。
先ほど紹介した「こすると赤く滲む」花びらの黒点は、キリストが十字架で処刑されたときの血の跡にも関連付けられ、その効果と合わせて"奇跡のハーブ"として知られていたとも言われています。
このように、セントジョーンズワートにはキリスト教にまつわるお話が数多く残っています。
当時、何の効果も感じなかったハーブに、そのような名前を付けるでしょうか。彼らの中で、いかにこのハーブが重要であったかを想像できるようです。

実は日本でも古くから使われていた!秘伝薬のハーブ

セントジョーンズワートが属する「オトギリソウ属」は458種類あります。
今までお話してきた「セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)」はヨーロッパ原産ですが、昔の日本では「在来種のオトギリソウ」が薬用として用いられていました。
江戸時代中期の漢方医・寺島良安が出した百科事典「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」には、その特徴や薬効、名前の由来について記録が残っています。
オトギリソウは、漢字表記で「弟切草」
あまり縁起の良さそうな名前ではありませんが、薬効が高い故に起こったある逸話がきっかけとなっているようです。
平安時代のある鷹匠は、鷹の傷を素早く治す薬をもっていました。これが家の秘伝薬にも関わらず、あるとき弟がこの秘密を漏らしてしまいます。
このことに怒った兄が、思わず弟を切り殺してしまいました。それ以来、この秘密の薬草は「弟切草」と呼ばれるようになった、と伝えられています。

高実績のメディカルハーブ!セルフケアに大活躍!

忙しい現代を生きる中で、心身ともに豊かな生活を送るには日々のセルフケアがとても重要です。
「生活にハーブを取り入れる」と大袈裟に感じますが、「仕事中のお茶をハーブティーに」「お風呂上りの保湿液をハーブオイルに」など、日常の一コマを入れ替えてみてはいかがでしょうか。

古くからの歴史が物語るように、セントジョーンズワートは私たちの暮らしを健やかに導いてくれるハーブです。
いつもより、少しだけハーブに寄り添った生活。
セントジョーンズワートを取り入れた生活は、自分自身と向き合う時間に広がりを持たせ、皆様の疲れた心と体をほぐすきっかけになるかもしれません。

ナチュラルアイランドの公式YouTubeチャンネルでは、北海道・羊蹄山の麓の真狩村で農家さんの協力のもと育てている、セントジョーンズワートについてご紹介しています。あわせてご覧ください。
YouTube:【北海道のハーブ】はじまりのセントジョーンズワート

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